梅﨑和子の食育講座 Vol.23〜

食育講座コラム
昨年12月、ユネスコの無形文化遺産として「和食 日本人の伝統的な食文化」としてその価値が認められました。

「和食」は海外でも評価が高く、世界中から健康的な食の代表として注目されています。ヨーロッパでも5500店、北米で17000店、海外には約55000店の日本食レストランがあり欧米やアジアで店舗数は増加しています。日本貿易振興会が昨年12月、米国等7カ国において好きな外国料理について聞いたところ、「日本料理」と答えた人は全体の84%でトップとのこと。好きなメニューは「すし、刺し身」「焼き鳥」「ラーメン」「カレーライス」というものです。

日本人の感覚からいくとこれ和食?とも思いますが、日本で考案され日本人しか食べないものは外国人から見るとすべて「和食」ということとされています。  今回、「和食」は「すし」や「そば」という個別の料理ではなく、日本人の気質に基づいた食習慣や食文化を指します。北海道から沖縄まで多様な地理的条件や、四季の変化によって生まれた食材や調理技術の違い、正月のおせち料理をはじめ年中行事とともに伝承されてきた郷土食を通して、家族の絆が生まれ地域が互いに結ばれる「食の大切さを次の世代に継承していくべきもの」として登録されました。

無形文化遺産となった「和食」の担い手は日本人全体にあるのですが、政治においてもTPPの受け入れや、自給率の低下、放射能汚染、食の個食化・外食化が進み、問題は山積みといえます。世界遺産ブームで各地の郷土料理が商業ベースに踊らされ形ばかりにならないことを願っています。

現在子育て中のアラサー女子の6割は親から料理を習うことなく、マスコミなどを通じてファッションを選ぶ感覚と同じように料理は扱われ軽視されてきました。本来、日本の家庭料理は祖母から母、娘へと台所で実践的に継承されてきたのです。これが途絶えることに私は大変危機感を持っています。「食」は生命と直結し、生きるうえで最も大切なものであるという自覚が薄れてきています。

いんやん倶楽部の教室に参加される30代~40代のお母さま方はそれにいち早く気づき、ごはんと味噌汁、漬物という基本食に旬を盛り込む主菜と副菜を添える食事、そして、「いただきます」「ごちそうさま」という日本人ならの食習慣を当たり前とした食卓づくりによって、子どもは落ち着き、家族の健康状態も良好になることを体験的に学んでいます。

日本人が伝統的に培ってきた「和食」は、日本人の体や気質をつくり、環境にも負荷がかからない生き方、暮らし方となります。

食べることは、生きること。一日の活動を得るだけのものではなく、体と心と生命を育む人間の営みの基本です。日本人が長い歴史の中で体験的に育んできた「和食文化」を誇りとし次世代につなげていけるよういんやん倶楽部も今後とも活動していきたいと思っています。

2014年発行 いんやん倶楽部通信より

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