食べる事で健康になる。それが養生食です。

健康を考える時、「こういった病気や症状にはこんな食べもの」
「この食材には栄養があるから」など、とかく多くの食材や
栄養素を摂取することが重要視されがちです。
でも身体が弱っている、なんだか不調を感じた時にこそ食べたくても少しがまんして
食べ過ぎていたものを減らす事も必要です。
そうすることで身体の中がすっきりとリセットされ調子がととのってきます。
足すだけではなく、時には引き算の発想も大切です。
食事による養生で体調をととのえていくには「未病」としてあらわれるサインを
毎日の生活の中で身体の声に耳を傾けて素直に
その声を受けとめる事が大切です。

梅﨑和子 プロフィール

1951(昭和 26)年、島根県生まれ。

子ども時代、虚弱な体質であったが、人一倍食いしん坊であり高校生の時に迷わず栄養士の道へ。4年間栄養士として働き中で栄養学のさまざまな疑問が生まれてきた。このころ、石塚左玄から始まる「食養」に出会う。身土不二(しんどふじ)、穀物菜食などの食養の中心になる考え方を知り、深く学ぶうちに現代栄養学に凝り固まっていた自身の考えが大きく発想転換していった。しかし、6年ほど経ったころに授かった第一子がアトピー性皮膚炎であり、更に自身を見直す事態となる。食養では良いとされている胡麻、根菜ばかりの煮物や揚げ物ばかり食べる毎日であったため、必然的に子どもは胡麻によるアレルギーとなっていた。母乳を飲ませるとわが子のほっぺはじゅくじゅくと赤くなり、下痢をしたりしてぐずってなかなか寝ついてくれず疲労困ぱいの日々であった。食養理論では正しいはずではあるが、それだけを摂れば全て良いという思い込み違いをおっぱいを飲んでくれている子どもから思い知らされることとなったのである。アトピーに悩む親子で立ち上げた料理教室の有志で食と健康を考える「いんやん倶楽部」を立ち上げる。
陰陽調和の考え方に基づく重ね煮料理を考え、特別ではなく日々実行できる簡単で美味しい家族の為の毎日の料理を数多く考えてきた。料理教室では「自分の身体を毎日の食事で健康にする」ために学ぶ時間(講義)にも力を入れている。

いんやん倶楽部設立から現在までのストーリー

あらためて子育て世代に伝えていきたい「食」の大切さ。 現在

昨年(2013年)12月、ユネスコの無形文化遺産として「和食 日本人の伝統的な食文化」としてその価値が認められました。
今回、「和食」は「すし」や「そば」という個別の料理ではなく、日本人の気質に基づいた食習慣や食文化を指します。北海道から沖縄まで多様な地理的条件や、四季の変化によって生まれた食材や調理技術の違い、正月のおせち料理をはじめ年中行事とともに伝承されてきた郷土食を通して、家族の絆が生まれ地域が互いに結ばれる「食の大切さを次の世代に継承していくべきもの」として登録されました。
本来、日本の家庭料理は祖母から母、娘へと台所で実践的に継承されてきたのです。これが途絶えることに私は大変危機感を持っています。「食」は生命と直結し、生きるうえで最も大切なものであるという自覚が薄れてきています。
いんやん倶楽部の教室に参加される30代~40代のお母さま方はそれにいち早く気づき、ごはんと味噌汁、漬物という基本食に旬を盛り込む主菜と副菜を添える食事、そして、「いただきます」「ごちそうさま」という日本人ならではの食習慣を当たり前とした食卓づくりによって、子どもは落ち着き、家族の健康状態も良好になることを体験的に学んでいます。
日本人が伝統的に培ってきた「和食」は、日本人の体や気質をつくり、環境にも負荷がかからない生き方、暮らし方となります。
食べることは、生きること。一日の活動を得るだけのものではなく、体と心と生命を育む人間の営みの基本です。日本人が長い歴史の中で体験的に育んできた「和食文化」を誇りとし次世代につなげていけるよういんやん倶楽部も今後とも活動していきたいと思っています。

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あらゆる世代に「養生家庭料理」をわかりやすく、お伝えします。

2011年、50代からの暮らしの応援雑誌『いきいき』において、「陰陽調和料理の重ね煮」が紹介され、大きな反響がありました。9、10 月には、東京・大阪の料理教室において各地から250名の参加がありました。「元気に生き、楽しみたい」という願いは、いんやん倶楽部会員の方も『いきいき』読者の方も世代を超えた共通の願いであると実感しました。
家庭料理は家族の健康を支えるものであり、毎日の食事はいのちの基となる大切なものです。私は家庭を持ち、子育てを通してこの事を痛感しました。そこで、恩師である小川法慶先生ご夫妻から学んだ陰陽調和の積み重ねをベースに、子育てをする女性の視点でシンプルに合理的に旬の食材を生かし、変化に富み、飽きのこない料理、食物の生命力が調和する料理、女性が子育てをしながら毎日楽しく、無理なく自然体で続けられる方法をこの20年以上模索してきました。身体の声に素直に気づき、あまり特殊な食事内容で、社会生活に垣根をつくっていたのではストレスになります。特別な食事で、特別な人になる必要はありません。日々穏やかに健康に暮らすことが大切ではないでしょうか。
ちょっと体調が悪ければ、まず台所にあるもので手当てしたり、養生するという家庭料理の中に、おかゆと梅干のように家族をいたわる思いが組み込まれています。それは江戸時代から母から子へと体験を通して地道に伝承されてきた、日本人の養生食です。
いんやん倶楽部はこのような継承を大切にし、時代のニーズに応えていきたいと思います。食べ方の基本は身土不二のものを大切にし、全体食で旬の食材を丸ごといただく陰陽調和の重ね煮と蒸し煮を中心にし、形式ばらず楽しくおいしく自然の恵みをいただくことです。
身体からのSOSが聞こえたら、葛湯など台所で養生できればそれが一番。食事も養生も家庭を中心に「調和」のある生き方、自分の力で対応できる能力を身につけていただけたらと思います。
これからもいんやん倶楽部は「養生家庭料理」という誰にもわかりやすく、イメージしやすい教室表現でアピールしていきたいと思います。

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立ち上げ当初はアトピーに悩む親子連れの方がほとんどでした。

 会社を立ち上げた当初は、アレルギー関係の本を出版していたこともあり、90パーセントの方々が、子どものアトピー性皮膚炎に悩んでいる親子連れの方たちでした。当然のように母親の数より子どもの数が多くなり、託児のない教室では、親子がひしめきあっている状態でした。しかし、うるさくて講義内容が聞き取れないということもなく、3時間に及ぶ教室が、事故もなく、スムーズに流れていました。取材でみえたマスコミの方々も驚いておられましたが、これもお母さんたちが、授乳から幼児食の食生活を正しく実践することにより、体調も整い、情緒の安定がもたらされた結果だと思われます。年齢層も20~30代が中心でした。
当時は、排泄型のアトピー性皮膚炎の症状をもつ子どもが多く、悩みも切実でした。食事ノートを毎回細かく書き込んだり、熱心な質問も多く、食事指導にも多くの時間をさいていたのを思い出します。そして、来られる度に症状が軽減されてくると、私もお母さんたちと一緒にホッとしたものでした。
最近は、子どものアトピーで悩む人は減少しましたが、かわって、アナフィラキシーショックのある人や、食事制限が長期にわたっているために、食事の幅をひろげたいという人の参加が増えています。また、マクロビオティックや健康志向が強くなり、冷え性や、生理痛などの未病の症状をもつ方や、30代 40代の受講が増加しています。以前は専業主婦の方が多かったのですが、昨今は、フルタイムで働いている人が増え、育休を利用しての参加や、土曜講座へのニーズが高くなっています。

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27年前仲間とともに小さな会社を立ち上げました。

今から30年前、私の自宅を開放して、妊娠期・授乳期のママたちのための料理教室を開きました。そして、教室で出会った仲間たちとともに「いんやん倶楽部」という小さな会社を立ち上げました。1987年のことです。それから25年以上にわたって、私たちは子を産み育てながら「食」について考え実践してきました。

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