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TOP > コラム・レシピ > 食養(マクロビオティック)とアレルギー対応食 その1
2019.11.05

母親が昭和20年代生まれである場合、その子どものアトピー性皮膚炎は、牛のもの、鶏のもの、大豆を除去するだけで症状は改善され、玄米菜食に移行しても良い結果が出ていました。

しかし、母親が高度成長期である昭和35年~40年代生まれの場合、子どものアトピー性皮膚炎は、穀物アレルギーがほとんどだといっていいような状況です。
これは、食生活の欧米化によって、牛乳や卵、肉類などのたんぱく質、そして油脂の過剰摂取や、農薬、食品添加物、生活リズムの乱れなど原因はさまざまです。


さらに、日本人が主食として食べ続けてきた穀物が受け付けられなくなったのは、高度成長とともに、嗜好品であるアルコール類や菓子、果物などの「甘いもの」、パン、チーズなどの過食があります。 これらの食べものは、腸管内のカビや病原性細菌の増加につながり、腸粘膜を傷つけ、多種類の食物アレルギーの増加につながって、難治性のアレルギー症状を引き起こしてしまいます。 生まれ育った世代の食環境の違いによってアレルギー症状も変化しています。


マクロビオティックは、未精白の玄米を主食としていますが、アレルギー症状のある虚弱な人は前述したように胃腸の弱い人が多く、傷ついた胃腸に玄米の果皮は負担になります。
ましてや、子どもによく噛むよう諭しても思うようにいかず、胃腸を傷めて症状が悪化する場合があります。しかし、主食である米は、毎日の食生活から欠かすことはできません。『本朝食鑑』においても、「天の五穀を生じ人を養う所以は中和なる気を保持し、等しく万物を長養させ、中でも米については病気のときは薬となり健康なときにも薬となるので一朝一夕も人身から離すことはできぬ」とあります。


米アレルギーだからといって、中庸の米を除去してしまったら、身体の調子を整えることは難しく、まず、甘いものを控えるべきです。そして、胃腸を整えて体力を強化するには、白米、分づき米、玄米、雑穀類を幅広くというように、その人の胃腸の状態や症状に応じて調理法にも気配りしていくことが大切です。 玄米食で胃腸を傷めた人は、白米ごはんをいただくくらいの柔軟な対応が良い結果を生むことがあります。


食物アレルギーの原因となる植物性の食べものには、大豆、小麦、米、胡麻のように、「種実類」が圧倒的に多く、穀物アレルギーは年々増加してきています。
「種実」は水と光があれば芽吹き、たんぱく質や脂質、糖質などの含有率が高く、一粒の単位は小さいけれど、完全栄養ともいえる力を持っています。
それが肉類や乳製品、卵、甘いものを過剰に摂取してきた世代には、種実類に含まれるたんぱく質や脂質、糖質に対しても過剰に反応してしまいます。ましてや、玄米には胚芽の部分に脂肪が多く含まれているので、料理に脂肪の使用は最小限で良いのです。


ところが、玄米菜食だと油の味を覚えている世代にとっては、ボリューム感と満足感を出すために必要以上に油の使用が多くなってしまいます。 特に、紅花油、サラダ油、ゴマ油には、リノール酸が多く含まれ、アレルギーの人の痒みや炎症を起こしやすくなります。また、最近では、ガンなどの生活習慣病に罹りやすい体質をつくることがわかり、日本人はリノール酸を必須量の5倍以上も過剰に摂取していることは問題だといえます。

油は料理で単体で摂らなくても、必須脂肪酸であるリノール酸は、穀物(白米)を普通に摂っているだけで十分足りています。 また、有効なα リノレン酸類も野菜、海藻、魚介類にも含まれています。現代では、身体にやさしい料理をつくるには、調味料として油脂を最小限に使用する程度でいいのです。 (次号につづく)

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