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2019.12.19

母子一体、穀類中心で「食の自立」を育む離乳食
生まれてから「おっぱい」で栄養分を摂ってきた赤ちゃんが、固形食に少しずつ慣れ、一人で食べられるように、「食の自立」をする過程が「離乳食」です。
一般的に離乳食といえばむずかしいもの、手間がかかるもの、と思われがちですが、母親が日頃食べている料理からとり分けて、成長に合わせて主食である穀物の炊き方を重湯、粥、ごはんへと進め、その固さの変化に合わせて、副食はすり潰したり、刻んだりと変化させるだけでよいのです。

離乳は母乳と並行しますが、赤ちゃんが5~6ヵ月くらいになると、家族が食事している様子を見て、自分も食べたそうなしぐさをするようになります。
その頃からスタートすればいいでしょう。
ほんのりした甘みを持つ重湯は、おっぱいの味に似ていて、胃腸にやさしい最良のスープです。重湯に慣れたら、七分粥を粗つぶしに。
それに合わせて野菜スープや味噌汁の具のやわらかめの芋類を取り出し、最初は茶こしでドロドロにし、次にスプーンで粗つぶしや刻むなどして、1日1回くらい与えます。

中期、7~8ヵ月になると、食事回数も2回くらいにし、全粥にしていきます。また、ほかにも麺類をスープや味噌汁に入れてやわらかく煮たものを与えます。
この時期重宝するのは、ごはんと野菜を一緒に煮た「おじや」です。 野菜類は旬の根菜、葉菜、芋類を組み合わせ、煮物や和え物を与えます。
後半になると、あまり小さく刻みすぎないよう、1cmくらいの角切りにし、やわらかい豆腐状の固さにして与えます。
この時期に繊維の固いものを与え過ぎると、噛まずに飲み込むクセをつけるので生野菜などは与えません。

8~9ヵ月から吸収の良い豆腐や納豆を与えたり、デンプンの多いウズラ豆類をやわらかくして少しずつ与えます(大豆アレルギーのある場合は後期にまわす)。
魚類も旬の新鮮な油分の少ない白身魚を少量、1週間に2、3回、野菜と煮たり、スープに入れたりして調和をとって与えます。
これもアレルギーがある場合は、後期から入れていきます。
後期、10ヵ月前後になると、主食は歯茎でつぶせる軟飯にします。
野菜の煮物も少しずつ手で握れる大きさに切って与えます。 麺類や、やわらかめの団子類もよいでしょう。
パンは食べ過ぎないよう、おやつ程度にします。後期になると、主食は胃腸のバリヤーもしっかり整うので、魚も少量ずつ煮たもの、焼きものなどを単独で与えます。青身でも新鮮な魚ならよいでしょう(アレルギーの有無で加減する)。

最終的に、1歳3~5ヵ月ころまでに、大人と同じ固さのごはんが食べられるよう、急がず、進めていけばよいでしょう。現代は、母親の日常の食事内容があまりにも肉、油もの中心になっているため、特別な「離乳食」を勉強してつくらなくてはならないのです。また、それが面倒でイヤという母親は、市販のビン詰めのインスタント離乳食を与えている現状です。生まれて初めて口に入れ、生涯の健康づくりの土台となる離乳食は、子どもの味覚や情緒を育てる大切なものです。ぜひ、手づくりで与えたいものです。

母子一体、生命を育む「食」は、母親も赤ちゃんも基本は同じです。赤ちゃんや子どもに与えられない食べ物は、母親の健康も与えてくれません。

【参考図書】 『図解 よくわかる陰陽調和料理』農文協

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